りんたろうFTMなんだけどまぁいいかの話

ほんとは兄ちゃんなのに身体が違うというだけで頑張って女子を人生2/3やってきたFTM →それでも自分は自分が好きなんだ→人間関係と恋愛は生きていくのにどーしても切れない話→それを語ろうじゃないか?→それとオレの日常のつぶやきも→と思う次第。

死んだばあちゃんの話②

え?来てるかも?ばぁちゃんが…?


その人が言うには
亡くなった人が訪れて来てはこの世に思い残したこととか今の気持ちとかを話して伝えて気が済んでまたいなくなるのだと。

例えば
親戚のおじさんが亡くなって
団子を食べたいと、しょうゆの団子を食べたいと伝えに来る。
それをその奥さんに話すと
ああ、あの人はあんこの団子じゃなくいつもしょうゆの団子が好きだった、と。
さっそく仏壇に備えるとありがとうと言いにくる。

ある時は友達が亡くなって
やってきて
オレは嫁さんにありがとうも伝えずに死んでしまった、後悔していたけど、こちらに来てみたら嫁はオレの知らないところで浮気していたことが、わかったーと。
悔しくて仕方ないと言いに来た
それを嫁さんに遠慮しつつ伝えると凄く驚いてちゃんと仏壇の前で謝ってその友達は成仏したんだ、とか。


ほんとか嘘か分からないんだけど


オレが話している時に、おばあちゃん来てるかもしれない
これも何かの縁かしらね…今日話せたら聞いておくね
と言われた


1週間して別の件で電話をしたら
やっぱり来たわよ、と。

とにかくみんなに、世話になって感謝の一言だと
それを言ってこれなかったのが一番後悔で

確かにばぁちゃんはもう言葉も話せなくなっていた
何か話しかけても首を立てに振るか横に振るか。

何か食べたいものありますか?と聞くと
熱いお茶と、漬け物を

母は漬け物はいろいろ漬けていて食卓に上がらない日はない

他に食べたいものありますか?

いや、もう十分。
たくさんたくさん食べさせてもらってもう本当にありがたかったよ
と…

母は最後までばぁちゃんの食事を全部細かく刻んで離乳食みたいにして口の端から出てしまうそれを2時間かけて食べさせていた
家族はみんな、もう食べないよ、出してるしいらないよー
そう止めさせようとしたけど、一生懸命食べさせていた

好きな漬け物も味噌汁も果物もビスケットも魚も肉も本当にいろいろ…



伝わっていたんだなぁ…


電話口で涙が出た


母に話したらしばらく泣き止まなかった



嘘か本当か分からないんだけどでも
その不思議な力のおかげで母は救われたことに間違いはない


ばぁちゃん。
母ちゃんも長生きさせてやってくれよー
健康で苦しまず幸せな残りの人生を頼むよ